低侵襲手術・コンピュータ支援手術(担当:岩井俊憲)

より低侵襲な内視鏡(支援)下口腔顎顔面外科手術の開発

 口腔顎顔面領域における内視鏡の使用はこれまで顎関節症に対する顎関節手術に限定されてきた ため、それ以外の口腔顎顔面外科手術に適した内視鏡や器具の開発は十分とはいえません。そのため, 口腔顎顔面外科手術に適した内視鏡や器具の開発を行うことで,より低侵襲な内視鏡(支援)下手術を開発しています。

ノートパソコンとのUSB接続による安価でポータブルな歯科・口腔外科内視鏡システムの開発

  内視鏡システム自体が高額であり,実際に導入するにはコストの面が問題となります。そのため,内視鏡(支援)下口腔顎顔面外科手術を普及させるために,身近にあるノートパソコンとUSBで接続可能な安価かつポータブルな歯科・口腔外科内視鏡システムを開発しています。

内視鏡支援下口腔顎顔面外科術のトレーニングシステムとしてのバーチャルシミュレーターの開発

 内視鏡支援下口腔顎顔面外科手術は低侵襲である一方,その手術の難易度は通常の手術と比較し高くなります。そのため,手術時の出血や神経損傷といった術中合併症を防ぎ安全・確実な手術手技が獲得できるように,バーチャルシミュレーターを香川大学医学部歯科口腔外科学講座(松井義郎教授)と共同で開発しています。

安全・確実な口腔顎顔面外科手術を行うためのナビゲーションシステムの開発

 ナビゲーションシステムは自動車に装備されているカーナビ(地図上で自分の位置が特定できる)のようなものであり,手術中に患者さんの画像(CTなど)をナビゲーションシステムで構築して,手術している部位がどこかを術者に示してくれるため,安全・確実な手術が行えます。光学式のナビゲーションシステムに関する臨床研究だけでなく,さらにカテーテルなどの手術にも対応可能な磁場式のナビゲーションシステムの開発にも取り組んでいます。