・30代男性(シンガポール在住)

口内法での顎下腺唾石摘出術を受けて

 6,7年前から年2回程度,食事の際に左顎の下が腫れることがあったが,自然に治ることが多かったため特に気にすることもなく放置していました.唾石症と診断されたのは5年前に親知らずを抜歯する際のレントゲン撮影がきっかけで,その際に某大学病院の先生から口腔内ではなく外側から顎下腺ごと摘出する必要がある旨を伝えられた.また,手術時の顔面神経麻痺のリスク等も説明されましたが,当時は腫れても短期間で治まることが多く,数日腫れが続いた時にはかかりつけの歯科医で抗生物質を処方してもらい治まっていたため,手術を決意するには至りませんでした。
 3年前から腫れる頻度が年4回程度に増加し,再発時に腫れが治まるまでの期間も徐々に長期化してきたことから,手術を決断する時期が近いと思いつつ,以下の問題から手術にはなかなか踏み切れませんでした。


1. 顎下腺を摘出することで唾液量が減ることへの不安があった。
2. 手術後の顔面神経麻痺のリスクが払拭できない。
3. 数年前に盲腸の手術をして瘢痕(ケロイド)が残ったため,
  目立つ部分にメスを入れることへ抵抗があった。
4. 現在,シンガポールに生活基盤があるため,入院で日本に長期間滞在できない。


 インターネットで調べると口腔内からの手術であれば上記の問題を全て解決できることが分かり,この分野で高い実績のある岩井先生の名前にも辿り着き,早速メールで質問させて頂くとともに1回目の診察日が決まりました。診察日にはレントゲン,CTスキャン,血液検査,尿検査,および触診で実際に口の中から石に辿り着くか確認して頂きました。顎下腺の中に1cmの唾石とそれより小さい数mmの唾石の合計2個の唾石があることが分かり,両方とも何とか口腔内から挑戦してみますとの回答を頂いた.手術日の予約を取り,シンガポールへ帰国しました。

【入院~退院まで】

 水曜日:仕事終了後,夜便にてシンガポールから東京に移動しました。
 木曜日:朝,東京に到着し,そのまま午前中に入院.血液検査,麻酔科の診察・説明,岩井先生や他の口腔外科の先生による手術前の説明・診察を終えて,夕食を食べて就寝しました。
 金曜日:手術日のため朝から飲食ができず,12時半頃に手術室へ移動.全身麻酔の時の薬により意識がなくなり,3時前位に目が覚めて手術が無事に終わったことを岩井先生から伝えられ安堵した.手術中,鼻から肺に気管チューブが入っていたため,鼻と喉が痛かった.この日は点滴で栄養補給と抗生剤を投与していたため,一日何も食べられなかった.夕食を出されても痛みで食べられなかったであろう.口の中の痛みで眠れず,点滴で鎮痛剤を投与してもらいました。
 土曜日:朝一番で術後診察と血液検査があり,おかゆベースの朝食が運ばれてきたが,痛みのため半分程を残しました.その後,レントゲン検査をして朝10時に退院となりました.昼はうどん,夜はとろろご飯を食べて,流動食ながら日本食を満喫し,日曜日の朝便にてシンガポールへ帰国しました.飛行機の中では食事ができるほどに回復しており,月曜日から出社できました。
 その後,2日間くらいは顎の腫れと痛みが続いたが,1週間後には気にならない程度にまで回復しました.他の病院であれば顎下腺摘出になっていたものを口腔内から唾石だけ摘出して頂き,岩井先生には大変感謝しています.ありがとうございました。

(摘出された唾石2つ)